施設の規模に関係なく設置しなければならない誘導灯です。誘導灯の基礎知識についてご紹介します。

誘導灯は、常時点灯しており、もしも常用電源が停電したときは、自動的に非常電源に切替わり、瞬時に点灯します。普段気に留めていない方が多いでしょうが、誘導灯にも種類があります。

避難口の示す避難口誘導灯、避難御方向の明示、避難上必要な床面照度の確保のための通路誘導灯、同じく避難上必要な床面照度核のための客席誘導の3つがあります。

また、誘導灯の大きさ・明るさに応じて、A級・B級・C級の区分に分けられます。さらに、誘導灯と聞いて、緑と白というイメージを思い浮かべると思いますが、避難口誘導灯の場合は緑色の地に白文字で、通路誘導灯の場合は白地に緑文字と違いがあります。

 

消火器と同じで、誘導灯も定期的に点検が必要な設備です。誘導灯の点検で必要なのは、非常電源への切替動作です。まず、常用電源で点灯しているかどうか、蛍光灯が切れていたり、古くなっていないかを確認します。

非常電源の蓄電池を内蔵しているものは、点検用スイッチを引っ張ってみて、常用電源が切れて非常電源に切替わるかを確認します。非常電源の明るさは、常用電源点灯時よりも若干暗くなることがありますが、問題ありません。

非常電源が内蔵されておらず、別で蓄電池設備をおいているような別置形の場合には、常用電源を分電盤の閉鎖機で遮断し、誘導灯が点灯するかを確認します。確認後は、忘れずに常用電源に復帰させておきましょう。

 

誘導灯と誘導標識は、政省令の規定に基づいて設置・維持し、消防庁長官の定める基準に適合することが必要です。そして、誘導灯は、見やすい場所に、容易に消えないように表示することが求められます。ですから、誘導灯の周囲には、誘導灯と紛らわしい灯火や広告物等を設置しないようにし、常にその状態が保たれているかを確認するようにしましょう。