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防火戸の役割と管理の大事さについて…火を通さないけど人は通します

  • kawazoe
  • 2018年7月26日
  • 読了時間: 5分


防火戸ってどういうもの?



ショッピングセンター・大きな駅・ビルの中を歩いている時に

階段近くの通路で防火戸の文字を見たことある方は多いと思います。

この「防火戸」火災が起きた時に火炎の延焼や煙・ガスが

隣の区域に広がるのを防止するという役割を持っています。





←左側には火と煙が入ってきません。




火災時に防火戸が閉鎖していれば

防火戸が一時的に火と煙をせき止めます。

せき止めている間に、避難・消防署への通報ができて

火災の被害を小さくするというのが防火戸の役割です。


「防火シャッター」・「防火扉」、正式名称は「防火戸」になります。

防火シャッターの仕組みについての詳しい解説 ⇒ 防火シャッターはどういう仕組みで

 

建物への被害を小さくし避難する時間を作ってくれるとても重要な設備なのです。

 

ところが…


・扉が開いた状態で固定され、閉鎖されていない

・故障で自動シャッターが下りてこない

・また、自動シャッターのおりてくる場所に

 荷物が置いてあって、シャッターが閉鎖できない



こういった状態だと、一気に火災の被害が広がってしまいます。

防火戸は火災時に「閉じている」状態でないとその役目を果たせません。



防火戸を設置するとき・作るときのきまり


「一定の区画ごとに設置すること」

「対炎性のある素材で作られること」などが消防法で規定されています。


◆消防設備の″防火区画″って?

大きな建物だと、他の場所でおきた火災に気づかないことがあります。

煙がひろがる速度は特に速く、危険です。


建築基準法では、建物を一定の広さごとに切り分け、その間に火を防ぐ性能がある壁を

設置する、という決まりがあります。


このとき切り分けられた区画が防火区画です。

たとえば火災が起きた時、階段部分にある防火戸を閉鎖した場合…

1階で発生した煙や炎や有害ガスが、2階に上がってくるのを少し遅らせてくれます。



◆対炎性のある素材って?

建物ごとに決められた基準に合わせて、火災が起きてから20分、または1時間のあいだ

炎をせき止めることが防火戸(防火扉)に必要な性能です。

以下のものが建設省によって防火戸の材料・構造として認められています。


鉄製

・鉄骨または鉄骨コンクリート製

・土壌づくり

・鉄とアミ入りガラス

・骨組みに防火塗料を塗った木材

・防火塗料を塗った木材

・アミ入りガラス



防火戸の種類

防火戸には二つの種類があります。

「常時 / じょうじ」

「随時 / ずいじ」 です。


まず、『常時閉鎖式防火戸』(じょうじへいさがたぼうかど)

「じょうじ・へいさ」とあるように、常に閉まっている状態になっています。


特徴は

・人が通過する時だけ開ける

・大開きにしても、ひらいた状態でロックされない

・手を放すことで必ず自動的にしまる


…といったものです。


もうひとつ、随時閉鎖型防火戸』(ずいじへいさがたぼうかど)について。

「ずいじ」とは「必要なときにいつでも」という意味です。

「いつもは開いていて、火災の時に「ずいじ」閉まる」ためこの名前になっています。


・煙もしくは熱を感知すると、自動で閉じる

・扉が動作して閉鎖されるタイプのもの


シャッターが上方収納部(天井近くの、シャッターがおさめてあるところ)から

下りてきて閉鎖されるタイプのものがある


・手動で操作することもでき、制御盤で遠隔操作が出来るものもある


「じょうじ」

通過したい時は普通のドアと同じように、開けたい時に開けることが出来ます。


この「ずいじ」

普段は閉鎖していません。普通に通行できるようになっています。

シャッターやドアは、天井付近や壁側などに収納されています。

火災が起きた時に、火災報知器と連動して、自動的に閉鎖し人が通れなくなります。


そのかわり、

「ずいじ」が、避難経路自体に設置されている場合・または特に大きな防火戸の場合…

防火戸自体にひとまわり小さな「くぐり戸」が取り付けてあることが多いです。

「くぐり戸」は小さなドアで、防火戸の大きさがが3平方メートル以上の時に設置されます。

手であけることができ、開けたら自動的に締まるという機能をもちます。


「ずいじ」の防火戸が自動的に閉まっているところです。












↓ドアの中にドアがありますね。














↓開けることができます。










これが「くぐり戸」です。


くぐり戸つきの防火戸のある場所が、避難経路とされている施設なら

避難訓練の時にくぐり戸が利用できる事を確認・周知しておくことが望ましいといえます。


いざという時、普段と違う通路を使うことを前もって知っていることで

避難がずっとスムーズになります。


このように、

防火戸の役割のメインは「閉鎖して炎や煙を防ぐ」ことですが、

「必要に応じて通路や避難経路になる」という役目も兼ねていることがあります。


この両方の役割がいつでも、問題なく機能する状態にあることが大事です。

防火戸の機能が上手く働くことができない管理状態のまま

放置されていると、非常に危険なのです。



重大な火災事故での防火戸の管理不備


国内でこれまでに起きた重大な火災事故で判明している防火戸がらみの不備事例には


・常閉式の防火戸が、施設利用者によってロープなどによって解放状態で固定されていた

・点検を怠り現行の規定では不適格な設備を放置していた

 (以前の消防法の規定にはちゃんとそっていたものの

 消防法が新しく改正されて「その設備の状態はダメです」と消防検査などで

 指示されていたのに設置・交換・修理などの改善をしないで放置していたなど)

・シャッターの降りる場所に荷物が置かれていて

 シャッターが完全に地面に接地できず、閉鎖ができなかった


…といったものがあります。


さらに


・避難経路となっている場所に荷物を積み上げていたことで

 避難経路として使えなかった











例もあります。


火災時、防火戸が有効に使える状態であるかどうかは

被害の程度を大きく左右するのではないでしょうか。


防火設備は定期点検を必ず行い、不備があれば修繕をして

いざという時にきちんと機能するように

そして日頃から、防火戸の状態に気を配っていただくことが大事かと思います。


防火戸以外の防火設備についても、またご紹介させて頂きますね。

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