「新しく入ったマンション、点検の業者に部屋を見せなければいけないと聞いて不安…何をするの?」

「消防点検は頻度が多く面倒に感じる」

「どこを開けられるか分からない気が重い」

安全のために必要な点検とは分かっていても、消防点検って「わからない・時間がかかる・気が重い」と思っていらっしゃる方は少なくはないと思います。

ですが、消防点検をどうせ受けるのであれば、

「納得して・手早く・気軽に」済ませていただくに越したことはありません。

消防設備点検への不安・気になる部分に対し、簡単な解説を加えてお答えします。

スムーズな点検とともに、実施率を上げたい管理者様にも、

ご参考にしていただければ幸いです。

※2020年から増加した「点検業者をかたった犯罪」にご注意ください。チェーンを外さずに対応し、予定にない来訪や様子がおかしいと感じる場合は部屋に入れず、「今日点検の予定があったか」「管理会社と契約している会社に所属しているか・その制服を着用しているか」等を管理会社に問い合わせ、確認できない・強引に部屋に入ろうとする等怪しい点があった場合は110番を。

1.「どのくらいかかるの?」

一つの住戸につき「数分から10分程度」で終わります。(設備の数や広さによります)

ベランダに梯子がある場合、点検だけでなく、

実際に問題なく降下が可能かどうか確認する作業が含まれる場合もあります。

2.「どこを見せなければいけないの?」

「感知器」と「避難器具」のある場所です。

感知器は主にキッチン・洗面所・寝室、または

収納部の天井に設置されている場合もあります。

クローゼット・押し入れなどの収納部を開けることに抵抗がある方には、

「住居内のどこに感知器がついているのか」を

ご自分で、あるいは管理会社様にあらかじめ確認しておいていただくと、

当日どこを見られるのかわからなくて不安、

というお気持ちは解消していただけると思います。

「場所は把握してないけど、とにかくササっと済ませて欲しい!」という方は、

お手数ですが、点検前に全ての収納部の扉を軽くあけておいていただきますと、時短になります。

感知器の周辺以外の部分は、布などで目隠ししていただいても大丈夫です。

「避難器具」が設置してある場合はベランダにもお邪魔します。

避難はしごの周りにはスペースが必要です。こちらについてはのち程詳しく。

3.「何をしているの?」

機器がきちんと動作する状態かどうかを確認・テストしています。

・感知器

状態の確認と、感知器がきちんと動作して「火災信号」を

受信機に送信できるかどうかのテストをします。

専用の試験器材を使い

このように感知器に蓋をするようにして

長くて1分未満の間、加熱および加煙を行います。

感知器が作動すればクリアです。

試験器材は安全なもので、消防設備の点検資格を持ったものが取り扱いますので、

ご安心いただければと思います。

・避難はしご
「すぐに使える状態かどうか、部品などが劣化していないか」といったことを、

決められている点検項目にそって確認します

※感知器も避難はしごも、不良が発見された際には取り換えを行います。

また、避難はしごについての注意点なのですが、

通り道と、操作に必要なスペースには物を置かないで下さい。

常時利用可能な状態にしておくことが、消防法で定められており、

避難はしごへの通り道・避難はしごを操作する場所・降りる地点のどこかに

障害物があると、避難のさまたげになってしまい、大変危険です。

避難はしご

このような感じで、蓋部の正面から操作します。

4.「繰り返し検査があると面倒に感じてしまう」

「法令で決まっているから」というお答えで終わらせるのは簡単なのですが、

消防庁が発表している火災の統計からお伝え出来る事があります。

建物火災で、出火元になりやすいものと、その理由をご存知でしょうか?

29年版消防白書「建物火災の主な出火原因と経過」によると、

「こんろ」「たばこ」となっています。

それぞれの一番多い出火原因ですが、

・こんろ→「消し忘れ」49.7%
・たばこ→「不適当な場所への放置」59.0%

(29年 第一章 災害の現況と課題 より)

となっています。

このように、放置したまま気付かない間に出火してしまうケースが最も多いのが実態です。

さらに、住宅火災で死に至った経過別死者発生状況(放火自殺者等を除く)では、

「逃げ遅れ」が49.7%と半数を占めています。

火災が起きたことに1分1秒でも早い段階で気づき、周囲に知らせることは、

初期消火や避難・通報を行うことができ、被害をおさえることに直結します。

部屋に設置された感知器が、火災が起きているという信号を受信機で受け取り、

音響によって建物内に火事の発生を知らせる事が出来る自動火災報知器はこの点で非常に優秀です。

感知器はこの自動火災報知機の一部で、定期的な点検によっていつでも適切に作動する状態にしておくべきなのです。

自火報についてはこちらの記事【弊社HP内点検コラム・自火報について】で仕組みをご紹介しています。

感知器(自火報)に限らず、消火器も避難器具も同様で、

定期的な点検は消防設備には非常に重要で欠かせないものです。

面倒ではありますが、どうかご理解いただき、ご協力いただけますと助かります。

よろしくお願い致します。

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