建物火災においてもっとも多いのは、住宅火災。半分を占めます。
2番目に多いのが複合用途火災。雑居ビルなど。
3番目は「工場」です。

近日中にニュースになった工場火災を見てみても、18日岐阜県美濃市・岐阜県関市、20日京都府舞鶴市、21日愛知県豊田市、22日三重県亀山市と、日々どこかで火災が発生しています。

火災のニュースが流れた時点では「何の設備・機材が原因なのか」ということが把握できません。そこで…

東京消防庁が毎年公表している、「火災の実態」の中の「 出火用途別火災状況」。こちらでは、色んな用途の建物で起きた火災の、具体的なデータを見ることができます。

東京消防庁 電子図書館 火災の実態(一覧)

今回、この火災統計を参考に、平成26年⁻令和2年(※)の7年間で、火災原因となった設備・機器の数を手作業で合計してみました。

(※表の形式が一致している期間/該当のデータは、各PDFの52P付近で確認できます。)

工場火災の原因となっている数が比較的多く、管理に気を付けるべき設備・機材について確認したい。と思って実際に項目を作ってみると、設備や機材の種類が非常に多い。

項目の一部。これ以降もあります

結果から言うと、「その他」の項目に数えられているものが最も多くなりました。

工場は数多くの業界の多種多様な品物を製造しているため、原因となった設備・機器を一定の分類でまとめること自体が難しいようです。「火災が起きる原因となった設備・機器を多い順に確認したい」という目的で調べましたが、「類別された機器の中でも比較的数が多かった項目の確認」をする形になりました。

以下の通りです。

1位:その他の電気設備・器具等/約150件

ガス・石油器具以外の電気設備・器具。

2位:不明/約90件

3位:その他/約70件 

電気または石油またはガス設備・器具以外の、たばこ・放火等を除く原因です。

4位:コンデンサ(低圧)/約50件

明確に分類された機器類の中で最も数の多かったものです。

5位:電気溶接機/約30件

6位:ガスこんろ(大型・簡易含)/約20件

食品製造業または、製綿業でみられた原因です

7位:研磨機(グラインダ含)/約20件

8位:放火/約20件

9位:たばこ/約20件

放火含め、業種にかかわらず見かけた原因。ライターが出火原因となっているケースはこれに含みません。

10位:ストーブ(石油、代用、簡易、ガス含む)/約10件

こちらも業種に関係なく統計に点在していました。

他、10件及び10件に近い数あったものは

投込湯沸器・レーザー加工機・コード・ガス切断機(アセチレンガス含)・その他のガス・石油器具等・その他の電気スパーク・充電式電池/蓄電池・ガスオーブン・ガス溶接機(アセチレンガス含)・金属と金属の衝撃火花

こうしたものでした。このほかの設備機器も非常に多岐にわたり、まとまった数にすることができないものが非常に多くありました。

※分類によっては順位が変わると思われます。今回は、ストーブ(暖房器具)の数が全体で見て一定数以上あったため、まとめて計上しました。データでは「石油」「簡易」等が個別に数えられていたことに留意ください。

補足ですが、工場に限らず低圧進相コンデンサの火災は例年多く起きています。こちらは「劣化や故障の確認が難しい・常に電圧がかかっている」もののため、営業時間外に突然発火したりすることもあります。非常に危険です。定期点検と一定期間での更新を。特に夏の暑い日に多く発生しています。

◆◆◆

今回の作業を通して、設備・機材の日常の点検と対策の重要性の高さを再確認しました。工場を管理する方、従業者の方からは、いつも高い関心と真摯な姿勢で設備に関する相談をいただきます。

2021年まであとわずかではございますが、お任せいただいた仕事を精一杯務めますので、よろしくお願いいたします。

株式会社カワゾエでは、新たに設置する消防設備等の工事のご相談もお受けできます。また、点検のみでなく、既存設備の補修・リニューアルまですべてお任せいただけます。お悩みがありましたら、お気軽にお問合せください!ご相談・お見積りはは無料です。

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